大牟田市動物園を舞台とした映画「いのちスケッチ」。福岡県内では11月8日に先行公開されていましたが、全国公開は11月15日より。
ということで関西でも「いのちスケッチ」が上映されるようになりました。本日「いのちスケッチ」を観に行って来ましたので感想です。
穏やかな邦画「いのちスケッチ」
通常、人情ものの穏やかな感じの映画を観るために映画館へ行くことはまずないですが、今回の映画の舞台が、地元の大牟田市、更に子供の頃良く通った大牟田市動物園と言うことで行くことにしました。
想像していた通り、「いのちスケッチ」は穏やかな感じの映画。映画館では、ジュラシックワールドやスパイダーマンなど激しいハリウッド映画を観るのが多いので、今回新鮮。
「いのちスケッチ」のあらすじは・・・
田中亮太(25)は、漫画家を夢見て上京したものの挫折して帰省する。だが、勘当同然で飛び出したものだから実家に戻れず、同級生の家に転がりこみ、無為な日々を過ごしていた。そんなある日、亮太は友人の勧めで動物園のアルバイトを始める。ところが、そこは普通の動物園ではなかった。高齢の動物が多く、閉園の危機に瀕している福祉施設のような動物園。戸惑いながらも猛獣から小動物まで様々な動物に接する亮太だったが、更に戸惑わせたのは、威厳のない園長、動物しか愛せない美人獣医、コミュニケーション障害や妊娠した飼育員など個性的な面々だった。そんな矢先、動物園で認知症の老婦人が保護される。なんと彼女は亮太を応援し続けていた祖母・和子(80)だった・・・・・・。家族との和解はできるのか?動物園は本当に閉園してしまうのか?そして、密かな恋の予感?人や動物の”いのち”に向き合うことで、亮太の人生が少しずつ転がりはじめる。
テーマが大牟田市では課題であろう高齢者の問題や動物園が抱える問題をテーマにして興味深い。
正式名称は大牟田市動物園ですが、映画の中では延命動物園という設定になってます。昔は延命動物園とみんなは呼んでいたので、延命動物園の方がしっくりきますが。
現在の大牟田市動物園はV字回復したそうです。底の時代は予算の問題、閉園の危機、人手不足などの苦労が多かったんでしょうね。
大牟田市動物園では無麻酔による猛獣の採血が有名ですが、この映画の中でライオンの無麻酔の採血のトレーニングと採血に成功するシーンが撮られています。
このライオンの無麻酔採血をトレーニングするシーンも映画のなかで何回かありました。
まず初日は餌やりで餌に集中させてこれを何日か繰り返し、慣れてきたら尻尾を掴み、何日か続ける。更に慣れたらバリカンで毛を剃り、それにも慣れたら竹串で尻尾を刺激、刺激に慣れたらやっと尻尾から採血と、このトレーニングを毎日少しずつ難易度を上げながら行っていきます。
こんな地道なトレーニングを続けて、やっと無麻酔採血に成功していたんですね。
採血に成功したシーンは、成功することは分かっていても感動ものです。
また、映画のライオンはすにでに無麻酔採血に慣れたライオンだと思いますが、檻の目の前でライオンに肉をやっている中島裕也役の須藤蓮さんは役者ですよね。よく目の前のライオンに肉をやれるなぁと感心しました。これぞプロ!
地元が舞台と言うこともあり、「いのちスケッチ」を観た全体的な評価は自分の中では高いです。
地元ではない人が観たらどうなんでしょう?映画の中では延命動物園の全体像が掴みづらい感じもして、閉園の危機のある動物園なのかどうかが分かりづらかったかもしれません。
延命動物園のある大牟田市が過疎化、老齢化していることも映画の中でもっと分かれば、もっと映画に深みが出たのかも。
知っている景色が次々に出てきて懐かしい「いのちスケッチ」
「いのちスケッチ」の映画の中では、知っている景色が次々に出てきて懐かしい。
大蛇山に焼き鳥2番、銀嶺ラーメン、銀座通りに栄町、諏訪川に堂面川。懐かしや~。さすがプロが撮る風景は美しい。
干潟の夕映えシーンがイマイチわからず、もしや荒尾干潟?と思い、調べてみたらやっぱり荒尾干潟でした。
映画のシーンの場所まで車で行けたっけ?
それにしても干潟の夕映えは素晴らしいですね!大牟田に帰省した時は干潮時の夕方を狙って行ってみることにします。
「いのちスケッチ」の関西の上映館
「いのちスケッチ」を上映する関西の映画館は5箇所。なんとも少ない。大阪2箇所に京都、滋賀、和歌山に1箇所ずつ。兵庫県はなし。
以下、上映館を記載しておきます。
- イオンシネマ四條畷(大阪府四條畷市砂4-3-2 イオンモール四條畷4F)
- (十三)第七藝術劇場(大阪府大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ6F)
- イオンシネマ京都桂川(京都府京都市南区久世高田町376-1 イオンモール京都桂川3F)
- イオンシネマ草津(滋賀県草津市新浜町300 イオンモール草津3F)
- イオンシネマ和歌山(和歌山県和歌山市中字楠谷573 イオンモール和歌山2F)
いのちスケッチを観た映画館は「イオンシネマ京都桂川」
今回「いのちスケッチ」を観た映画館は「イオンモール京都桂川」にある「イオンシネマ京都桂川」。
「イオンモール京都桂川」はJRの桂川駅にほぼ直結していてアクセスが良いのでここに。
「いのちスケッチ」は1日1本の上映のみで、朝の9時半からということで早起きして行きました。
9時前に着いたらまだオープンしておらず、9時まで入れず。9時になって3階に行ったら店の中を通ることが出来ず、駐車場へ一旦出て映画館へ入る羽目に。
チケット買った後に、ポップコーンとドリンク買おうと思ったらめっちゃ並んでいるので断念。9時半はなかなか微妙な時間帯です。
「イオンシネマ京都桂川」の「いのちスケッチ」の上映期間は11月15日~11日28日まで。結構短い。なかなか厳しい現実。
興味のある方はお早めに。
「イオンシネマ桂川」のお客さんの入りも正直少なかった。同時期に上映している「アナと雪の女王」の続編の映画とは対照的。大牟田市では観客の入りは上々のようですが。
関西圏では「いのちスケッチ」の上映を知っている人が少なそう。関西で「いのちスケッチ」のCMも観た事ないですし。
いい映画なんですけど。
まとめ
育った地元が舞台の映画っていいですね!ストーリー内容も良かったし。
主人公が描き上げたラストの延命動物園の漫画、読みたかった。動物園で配布してないのかな?
今年、大牟田市動物園に行ったのですが、若い飼育員が多かった記憶があります。今は随分と世代交代が進んで活気があるのかも。
そういえば、レッサーパンダは映画に登場しなかったですね。レッサーパンダの撮影はレッサーパンダにストレスを与えるのでよくないってことでしょうか?
コメント