池井戸潤の「半沢直樹シーリーズ」の小説、第4弾目の「銀翼のイカロス」も読み終えました。ハズレがないですね。「銀翼のイカロス」も読み始めたら止まらんかった。
今回の敵は更にでかく、政治家との戦いでした。
「銀翼のイカロス」のあらすじ
随分前に読み終わったので少し忘れかけてますが、あらすじは・・・
前作の「ロスジェネの逆襲」での活躍で、東京中央銀行の営業第二部に復帰した半沢直樹。この半沢直樹に、審査部で実施中の民間航空会社「帝国航空」再建の担当を指名される。
新たに「帝国航空」の修正再建計画を立てたものの、そこに政権交代した「進政党」の政治家が「帝国航空再生タスクフォース」という再建チームを立ち上げ、そのチームの豪腕再建屋弁護士の乃原正太が巨額な額の債権放棄を言い放つ。
当然、東京中央銀行の半沢直樹は飲めない条件であるが、民意という武器を盾に債権放棄を強引に進めようとするが、そこには東京中央銀行の幹部、乃原弁護士、政治家たちの様々な思惑が絡んでおり、そこに半沢直樹が切り込んでいく。
と言った内容。
今回は敵である政治家に、民意と言う武器がバックにあるのが、最大の壁。
今回の「帝国航空」はJAL、「進政党」は当時の民主党がモデルなんでしょうね。
政治家相手にも戦う、ぶれない半沢直樹
今回は世論を見方につけた政治家が最大の敵。政治家たちは東京中央銀行と半沢直樹に圧力をかけてきますが、半沢直樹はめげません。自分の信念は、ここでもぶれることはないですね。
結局のところ、半沢直樹の信念の方が、正しかったわけで、出世欲とか金儲けとかが根本にある人間がどうこう計略を考えようとも、半沢直樹に通じる訳がありません。
正義は勝つ。ここが「半沢直樹シリーズ」の面白いところ。今回も十分に堪能できました。
民主党政権をしっかりと風刺
2009年、民主党が政権を獲った際、国民は新政権に期待していたわけです。でも民主党政権のマニュフェストの一つ「政治主導」は官僚との摩擦が生まれただけで、政治は上手く回りませんでした。結果として、他のマニュフェストもほとんどが実現できず。
「銀翼のイカロス」でも、官僚である国税局査察部統括官「黒崎駿一」が登場し、民主党の「政治主導」をしっかりと風刺。
最近、官僚の汚職事件が取り出されてますが、官僚の力が強すぎるのは問題だと思いますが、官僚たちをしっかりコントロールできるのが政治力なんじゃないでしょうか?
民主党政権は理想論が現実論より強すぎて、失敗に終わりました。政治に対する力不足も否めませんでしたが。
蓮舫議員や辻本議員がモデルと思われる白井大臣についても小説の中で痛烈に風刺。個人的には白井大臣は小池百合子首都知事をイメージしてしまいましたけど。
半沢直樹のドラマ化は?
今年の10月には池井戸潤氏の「下町ロケット」の続編となるドラマが始まることが決定しています。そうなると、ドラマ「半沢直樹」の続編のドラマ化も間違いないでしょう。
驚異的な視聴率を記録した「半沢直樹」ですから。
実は「半沢直樹」のドラマは視てないんですよね。「半沢直樹」の続編のドラマ化が決定すれば、再放送をやるでしょう。再放送も期待してます。
半沢直樹の妻や家族が出ていない
前作「ロスジェネの逆襲」から半沢直樹の妻や家族が出てきません。単身赴任なのか、家庭が上手くいっていないのか?
「半沢直樹」の続編ドラマが決まったとしても、半沢直樹の妻役の上戸彩さんが出る出番はないのかな?それはちょっと残念。
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