本のタイトルが興味をそそる「サブキャラたちの日本昔話」。昔話の脇役視点から創作されたスピンオフの昔話の本です。
著者は斉藤洋氏(絵・広瀬弦)。子ども向きの本のようですが、大人の自分でも十分楽しめました。
昔話スピンオフは、浦島太郎・桃太郎・金太郎
「サブキャラたちの日本昔話」で取り上げられている昔話スピンオフは、浦島太郎・桃太郎・金太郎の日本昔話代表作三太郎。
auでもこの三太郎がメインキャラとなってますが、日本の昔話と言えば三太郎ですね。
著者が言うには、桃太郎や浦島太郎には納得できない謎なところが多いそう。
桃太郎の謎で言えば、
- 桃から赤ちゃんが生まれた!
- 痛みやすい桃が川上から流れてきたのにも関わらず、傷んでないこと
- きびだんご、たった1個で鬼退治にお供した犬、猿、キジ
- 少人数で鬼の軍団に勝利したこと
浦島太郎の謎で言えば、
- なぜかオスのウミガメが浜辺に上陸(メスならば産卵で上陸)
- 竜宮城で重要なはずのウミガメが、なぜかまぬけにも人間の子どもに捕まったこと
金太郎には残念ながら謎は少ないらしい。子供(金太郎)が熊と相撲をとるってのは謎ですが。
「浦島太郎」はウミガメから話を聞く
「浦島太郎」の昔話は、あのウミガメから聞いた話しが紹介されています。ウミガメは竜宮城の右大将という設定。
なぜ偉いウミガメが人の子に捕まったのか、謎が解けました。
また浦島太郎が侍であることも判明。平氏の家来だったらしい。確かに、あの時代に苗字がある漁師ってのはおかしい。
「桃太郎」は犬から聞いた話
「桃太郎」の昔話は、犬から聞いた話。
犬、猿、キジは、きびだんご、わずか1個もらっただけで、なぜ、桃太郎の家来になって鬼が島へ鬼退治に行くという割に合わない行動を起こしたのか?
これは子供心に謎でした。鬼退治って命の保証はないですからね・・・。普通の者ならば、きびだんご1個で命を賭けることなはいはず。
犬から聞いた話を読むと、その謎が解けます。
ちなみに、桃太郎は、無謀な人間と言うか、馬鹿というか、欲深くて卑怯と言うか、ヒーローって感じではなかったらしいですwww
「金太郎」は熊から聞いた話
「金太郎」は熊から聞き取りした話を紹介。金太郎と熊は大変仲がよく、相撲も取っていたが、熊が負けたことはないらしい。こっちの方がリアル。
金太郎は力持ちの上、大変賢く、熊は金太郎のたぐいまれない才能に惚れ込み、金太郎を源頼光の家来にさせようと画策。それが、金太郎が源頼光の家来となった経緯。
「サブキャラたちの日本昔話」のまとめ
興味のわくタイトル通り、なかなか面白かったです。すらすら~と読めるので、若干、物足りなさはあります。児童向けなんでしょうね。
サブキャラ目線で語る昔話って、いくらでも作れそう。
舌きりすずめとか、鶴の恩返しとか、他の昔話も読んでみたい。
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