「アルルカンと道化師」に引き続き、池井戸潤の「株価暴落」を読んでみました。
「株価暴落」は2004年3月に単行本として刊行された作品でかなり古い作品です。とは言っても、半沢直樹の「オレたちバブル入行組」が2004年12月に単行本化されているので時代的には同じくらいでしょうか。
「株価暴落」に出てくるメインの会社は大型スーパー「一風堂」とメガバンク「白水銀行」。半沢直樹や他の池井戸作品にもちょくちょく出てくる「白水銀行」がストーリーのメインとして登場するのが非常に興味深いです。
「株価暴落」のあらすじ
「株価暴落」の大まかなあらすじは・・・
経営不振にあえぐ巨大スーパーの「一風堂」。この「一風堂」のメインバンクが「白水銀行」。
この一風堂から白水銀行への巨額支援要請を巡って、支援するかしないかでもめる白水銀行内。
そんな中、一風堂でテロ事件が起きて、一風堂の株価は大暴落。
銀行内部の対立、巨大スーパーとメガバンクとの駆け引き、テロ事件解決とテロの謎が同時進行する贅沢なストーリー。
「株価暴落」は半沢直樹のような爽快感はないが楽しめる作品
半沢直樹シリーズをイメージして読むとちょっと期待外れかも。
半沢直樹シリーズのような、正義が悪に打ち勝つ!倍返し!!のような爽快感は正直ありません。
また池井戸作品としては古いので、ちょっと内容や文章が堅苦しい感じもあり、最近の池井戸作品と比べると若干物足りない気はしました。
でもさすが池井戸潤氏の作品だけあって、退屈せずにテンポよく読み進めることのできました。
また、テロ事件も重要なポイントとして描かれてはいるものの、池井戸潤氏が得意とする銀行と企業というテーマは重きに置かれており、作風としてはやっぱり池井戸っぽい作品に仕上がってました。
まとめ
個人的にはやっぱり最近の池井戸作品の作風の方が好きかな。
他に読みたいものがないなぁ、他の池井戸作品を読みたいなぁ、という方にはオススメです。
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